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慶應義塾大学経済学部・太田聰一研究会のホームページです.
太田ゼミについて
全体の概要
太田聰一研究会の研究分野は労働経済学です.
研究テーマとしては,労働市場の均衡にはじまり,賃金格差,労働組合の役割,雇用慣行,昇進とキャリア,失業問題など極めて多岐にわたるのが特徴です.

当ゼミには2014年5月現在、
9期生(4年生)   19名(うち女子7名)
10期生(3年生) 14名(うち女子4名)
合計  33名
が所属しています.

基本的にゼミは週1日ですが,卒業論文(4年生),三田祭論文(3年生)の執筆に向けて各メンバーが自主的にサブゼミを開催しています.特に三田祭論文には力を入れており,2012年度は銀賞を受賞しました.(実際の論文はこちら

各種行事は比較的充実しており,目玉は3つあります.まず、6月のソフトボール大会.毎年予選決勝戦進出を果たすなど,力を入れています.2つ目は9月の合宿.三田祭論文作成に向け,泊り込みで各メンバーの研究成果を発表し合います.そして、同じく9月に開催されるインゼミと呼ばれる行事.毎年,同志社大学の橘木ゼミとお互いの研究成果を発表し合い,意見交換を行っています.

また,本年度からISFJ(日本政策学生会議)への論文提出に向けて三田祭論文と同様に力を入れています.

研究分野について
労働経済学とはなにか
まず労働経済学が経済学において占める立ち位置についてご説明します.労働経済学は理論分析と実証分析の2つからなりますが,特に後者の比重が大きい分野です.要は,数式をいじくりまわして一般性の高い抽象的な論理を構築していくのではなく,生のデータを分析し,それに対して妥当性の高い解釈を与えましょう,ということです.

従って,特に高度な数理運用能力は要求されません.それよりも統計学や計量経済学の知識,それに統計ソフトの扱いに慣れておくと役に立ちます.また,経済学の能力もそうですが,社会問題に対して敏感であるだとか,経済学以外のフィールド(特に法学)にも精通しているだとかといった総合的な力を要求されることも多く,複眼的多角的に社会を見る素養が求められます.より詳しくはこちらのページ(Lecture)でご紹介します.

ただ,基本方針として個人の自由を最大限尊重する太田ゼミでは,労働に関連してさえいれば理論研究や定性的な研究をしても全く差し支えありません.実際,2012年度の三田祭論文でも理論主体の論文を提出しています.

ゼミの雰囲気
自由と共生
太田ゼミと他のゼミとの違いは,特にその自由度の高さにあります.教授がゼミ生に何かを強制することは一切無いです.ゼミへのコミットは各人の裁量によるところが大きく,内容に関しても労働に関係があれば何を研究しようととやかく言われることはありません.ゼミ以外にやりたいことがあっても両立は比較的容易です.明確な目的意識がある人にとっては,それを発揮するこの上ない環境となりえる反面,自分がゼミの一翼を担っているという再帰性に自覚的でない限り確実に埋没します.

もちろんそれは単なる個人主義とは全く異なります.どういうことかと言うと,価値観の相違が受け入れられるということです.例えば,勉強はできないかもしれないけど,ソフトボールはできるという人はソフトボール大会に向けて先陣を切ってくれれば良いし,飲み会は苦手だけど勉強はできるという人は三田祭論文に向けて皆をリードしてくれれば良いという理屈が通ります.つまり,個人の独立とコミュニティとしての密度の高さが蓋然的に両立しているのです.各々が各々の価値判断に従って行動している限り,ゼミ全体が承認してくれます.

そしてこれはゼミの規模と入ゼミのやり方に大きく依拠しています.一人ひとりが「何でもやらなくてはならない」という少数精鋭型のゼミではありえない構造かもしれません.また,画一的なペーパー試験ではなく,主に面接試験を通じて意図的に多種多様な人材(留学組や体育会,ストリートダンサー,学生起業家など)を揃えたのも一因でしょう.そういった意味でも,いちど入れば必ず「求めていたものがあった」と思えるゼミであることは間違いありません.

また,1,2年生向けにゼミ生の生の声を取材したVoice(こちらからどうぞ)や,入ゼミ説明会等でよく質問される事項をまとめたFAQ(こちらからどうぞ)をご用意しました.あわせてご確認頂ければと思います.