2012/12/19

12/19オープンゼミ

本日は第三回オープンゼミが行われました.お越しいただきました2年生の皆様,本当にありがとうございました.具体的には,4年生上原・坂斎の卒論途中経過の発表と太田先生の講義が行われました.

■4年生
上原:少子化と教育の相互関係について定性的に論じるとのことです.

坂斎:若年層の離職要因から見る従業員満足度について重回帰によって分析するとのことです.

■講義
若手従業員の意欲と活力を高める職場づくりについて.トヨタグループ若年従業員及びその上司にあたる従業員に実施した詳細なアンケートの結果をもとに,今後の若年雇用システムを考えていく内容でした.

課題として,実務に忙殺されるなかで若年者の教育・訓練に時間を割くことができない中堅層の実態が浮かび上がりました.

2012/12/12

12/12オープンゼミ

本日は第2回オープンゼミが行われ,前回同様10名以上の1,2年生の方々にお越しいただきました.ありがとうございました.3年生久保がプレゼン,4年生黒川,近藤が卒論の途中経過を発表しました.

■3年生
久保:孤立無業(SNEP)について(2012玄田,高橋)
NEETとはまた違う孤立無業者の増大を示し,警鐘を鳴らした論文です.

■4年生
黒川:プロ野球を盛り上げる方法について論じるとのことです.

近藤:日本大手メーカーにおける人的資源管理能力の課題について論じる予定とのことです.

2012/12/05

12/5オープンゼミ

本日はオープンゼミが行われ,十名以上の1,2年生の方々からご参加頂きました.皆様本当にありがとうございました.具体的には,3年生川上の論文発表と4年生山口,根橋の卒論経過発表が行われました.

■3年生
川上:男女雇用機会均等法の長期的効果について(2011安部)
男女雇用機会均等法の効果は極めて限定的であり,こうした法整備のみでは限界があることを実証的に論じた文献です.特に,女性の社会進出の効果は未婚化・晩婚化によるところが大きいとされており,社会全体に訴える抜本的な変革が求められているとしています.

■4年生
根橋:男性の育児休業取得の促進にむけて
男性の育児休業取得を増やすことが社会的要請であることを述べた上で,今後どのような施策を行うかについて論じるとのことです.

山口:官民一体型PEファンドの雇用創出について
プライベート・エクイティファンドの社会的意義を述べ,官民一体型PEファンドの促進によって生まれる雇用創出について論じるとのことです.

2012/11/28

11/28本ゼミ

本日は3年生森田,鈴木が持ち寄った論文をプレゼンし,4年生の掛川が卒論の途中経過を発表しました.

3年生
森田:少子高齢化と外国人労働者(2003井田敦彦)
少子高齢化は労働力人口の減少を招き,国の経済成長を妨げる要因となりえます.近年,それを防ぐために,外国人労働者を受け入れれば良いのではないかという議論がなされています.本論文では単純労働者受け入れのメリット・デメリットなど,各論におけるおおまかな現状の整理がなされています.

鈴木:ワークシェアリングは機能するか(2010川口大司,鶴光太郎)
本論文では昨今の「ワークシェアリング万能論」的主張に対立し,①労使協調と②訓練コストが低いことの2点が必要であるとの見解を示したのち,ヨーロッパ各国での事例を引き合いに出してワークシェアリングには雇用創出効果がほとんど見られないとしています.

4年生
掛川:就職活動の長期化について
身近なアンケート調査に基づき,信頼できる個票データを用いて就活の長期化問題を論じる予定とのことです.

2012/11/16

三田祭に関して

■プレゼンテーションに関して
太田ゼミは三田祭論文「震災対応の雇用システム理論」を提出し,他の経ゼミと同様に三田祭期間中に論文のプレゼンテーションを行います.

日時:2012年11月22日(木)14:50〜15:20
場所:三田キャンパス南校舎412教室

内容は,DSGEモデルを用いた適切な震災対応雇用政策に関する政策提言となります.もちろん,当日は一般の方にお楽しみ頂けるよう専門用語等は用いず平易で簡潔明瞭なプレゼンテーションをさせて頂きますので,ぜひ足をお運び下さい.


■論文展示ブースに関して
また,期間中は上記以外の論文を含む4編の論文が個別ブースにて展示されます.日時と場所は以下の通りです.

日時:2012年11/22(木)~11/25(日)10:00~18:00
場所:三田キャンパス南校舎436教室

当日はゼミ員が数人常駐し,各論文や太田ゼミに関する質問に随時お答えします.1,2年生の皆様にはゼミの雰囲気やレベル,方向性などを少しでもお伝えできれば幸いです.入ゼミ説明会では人が多くて行きそびれたという方や,太田ゼミについてもっと詳しく知りたいという方も大歓迎いたしますので,ぜひお越しください.

2012/11/07

11/7本ゼミ

本日は3年生の林・小杉がそれぞれ持ち寄った論文を要約・発表しました.また,4年生の卒論の中間発表がスタートし,金城がプレゼンを行いました.

【3年】
林:「女性雇用と企業実績」(2005 児玉,小滝,高橋)
女性の雇用促進が企業の実績とどのように関連しているのかについてまとめられた論文です.女性の積極的な活用が業績向上につながることを実証的に示し,男女共同参画社会の推進が求められるとしています.

小杉:「内部収益率のバリエーションと大学進学のメリットの再考察」(2010 田中寧)
大学進学が本当に経済的メリットをもたらすかどうかについて考察された論文です.内部収益率(IRR)を用いて大学進学のメリットを定量的に考察し,産業間でIRRが大きく異なるなどの結果を得ました.

【4年】
金城:技術革新,賃金格差,規制緩和,機会平等について
近年の技術革新が賃金格差をもたらしたメカニズムを指摘し,機会平等を担保するためにはどうすればよいかを論じる予定とのことです.

2012/10/31

10/31本ゼミ

本日は石塚,友成の2名が持ち寄った論文をプレゼンテーションしました.

石塚:「障害者就労の現状と課題」(川上輝昭 2011)
障害者の雇用に関する現状整理と今後の課題,展望などがまとめられた論文です.国内の障害者雇用は依然として進んでいないという認識のもと,障害者就労は量的問題(法的雇用率達成企業の数など)のみならず質も重視されるべきという議論が出ました.先生の「低賃金の障害者労働に,政府が直接現金を支給,補完する可能性もあると思います」というコメントに対し,「障害者にとってはディスインセンティブにならないか」などの意見が出ました.

友成:「日本の労働市場における男女格差と企業実績」(2011 Jordan SIEGEL,児玉直美)
女性労働者の積極的雇用が企業業績に与える影響について考察された論文です.先行研究では,分析手法に関わる諸般の制約上,正の影響も負の影響も考えられうるため,更に精緻な議論を展開することで正確な分析結果を出したとしています.先生からは,「女性労働者が企業の生産性に正の影響を与えるメカニズムがわかりにくい」とのことでした.

また,残った時間で先生が今月25日に財務省で行った報告会の資料を用い,若年者就業に関する講義を行いました.

2012/10/26

10/24本ゼミ

本日は先生が休講日のため,休みとしました.

2012/10/17

10/17本ゼミ

本日は,前回に引き続き3名の3年生(井上,上林,新藤)がそれぞれ持ち寄った論文を要約・プレゼンし,議論を深めました.

井上:Corporate Sports Activity and Work Morale:Evidence from a Japanese Automobile Maker(2011 Masaru Sasaki and Fumio Ohtake)
社会人スポーツにおいて,チームの勝敗が当該企業の労働者の勤労意欲にどのような影響を与えるかについて研究された論文です.対象企業が一社のみなので一般性は低いですが,社会人スポーツにおける勝敗が勤労意欲に影響を与える可能性が高いという結論を出しています.先生によると,「勤労意欲が下がったとしても実施に生産性にまで影響が波及するとは限らない気がします」とのことでした.

上林:Firm Performance and Wages: Evidence from Across the Corporate Hierarchy(2011 Brian Bell and John Van Reenen)
経営層と一般労働者の賃金が,当該企業のパフォーマンスによってどの程度左右されるのかについて書かれた論文です.利益率1%の上昇による賃金の弾力性は,経営層の方が圧倒的に一般労働者を上回ることが示唆されています.「あくまで欧米での実証結果なので,日本で同じ調査を行えば異なる結論が得られる可能性が高い」といった議論が出ました.

新藤:北欧に見る成長補完型セーフティネット (2010日銀)
北欧諸国で取り入れられているフレキシキュリティという労働市場システムについてまとめられた論文です.従来矛盾する概念とされていた流動性(Flexibility)と安全性(Security)をかけ合わせた画期的なシステムとして日本でも議論が活発化しています.先生からは「北欧のようなJob型社会を前提としたシステムを日本の成熟した終身雇用制に持ち込むことは難しいのでは」という指摘がありました.

2012/10/16

10/10本ゼミ

10/10は,(重村)・武子・山本の3名の3年生がそれぞれ持ち寄った論文をプレゼンしました.内容は以下のとおりです.

武子:なぜ大都市圏の女性労働力率は低いのか(2008 橋本由紀,宮川修子)
大都市における女性労働力率の低さに着目し,政策的インプリケーションをまとめた論文です.問題の根本には潜在需要も含めて80万にのぼる待機児童の存在があり,保育施設の拡充がはかられる必要があるという結論を導いています.これに対し,新規保育施設拡充政策は既存の保育業界からの反対を免れないため,これは経済問題ではなく政治問題だとする意見が出ました.

山本:Productivity or Discrimination? Beauty and the Exams(2005 Giam Pietro Cipriani & Angelo Zago)
優れた容姿の人間は生産性も高いのか?というリサーチクエスチョンに基づいたワーキングペーパーです.太田先生からは「容姿の良し悪しを判断する人間のバイアスがかかっている可能性が否めない」など懐疑的な意見が出ました.

2012/10/11

10/3本ゼミ

■秋学期スタート
太田ゼミでは10/3から秋学期の活動がスタートしました.本年度秋学期本ゼミのおおまかなスケジュールは以下の通りになっています.

10月:3年生による個々の研究内容に関連した先行論文の要約・プレゼン
11月:同上+4年生の卒論途中経過プレゼン
12月〜:同上

■活動内容
10/3の活動内容です.
3年生阿部と山口による,先行論文の要約・プレゼンテーションを行い,先生とともに議論しました.

阿部:Do Matching Frictions Explain Unemployment?(2012 Pascal Michaillat)

2011年にノーベル経済学賞を受賞したDiamond-Mortensen-Pissarides型のJob-Searchモデルの欠陥を指摘し,更に拡張させた論文です.American Economic Reviewに掲載された画期的な論文ですが,太田先生いわく「ほんとかよーという気がします」とのことでした.

山口:Employment Consequences of Employment Protection Legislation(2011 Per Skedinger)

国をまたいだ「一般的な」解雇規制について書かれた最新の論文です.国の違いによる文化的制度的側面を取り払ったときに,解雇規制が強化されることで実体経済がどのような影響にさらされるのかをリサーチクエスチョンとして掲げています.

2012/07/25

ホームページ移転につきまして

2012年7月をもちまして,慶應義塾大学太田聰一研究会の公式ホームページは当サイトに移転されました.
ネット上には旧サイトのログなどが残存しておりますが,当サイトに掲載されてある情報が最新のものです.
引き続き,太田聰一研究会をよろしくお願いいたします.